良い歯医者を見つける本当の方法(一般の方向け)

歯科経営コンサルタントが教える
一般の方への「良い歯医者を見つける本当の方法」

音楽方面の友人に「こんなブログがバズってる」というので見てみたら「良い歯医者を見つける方法」なんていうのがhatenaブログで書かれていたので(しかも内容がかなり微妙)、これはやはり歯科医師と市場の間に立っている私が書かなくてはならないのでは?といい加減な正義感とやるべき仕事(山盛り)をそっちのけで書いてみます。急いで書いているので誤字脱字はごめんなさい。

良い歯医者を探す前に知っておく4つの科目

良い治療を受けたいのであれば患者側も最低限の歯科知識が無ければ、その良し悪しの選別も付きません。
新しいから良い歯医者、お話が上手だから良い歯医者、結果として良い歯医者…というのはあくまでギャンブル的な要素での結果にしか過ぎません。まずは、自分の治療について知るべきで、どの歯科医院・歯科医師を選ぶかの知っておくべき4つの科目を記載します。

歯科には4つの科目がある

①歯科
歯科一般・一般歯科という表記がされていることが多いです。主に虫歯や歯周病治療、歯の根っこの治療、入れ歯や顎関節症(歯科口腔外科の領域にも)など全般的な歯の治療がこの科目にあたります。

②小児歯科
0歳~12歳くらいまでの主にお子さんの口腔内の治療においての科目ですが、市区町村によって年齢や保険料の内容が多少変わるのですが主に0歳から乳歯が生え変わる12歳臼歯が生えるまでとして、そこから一般歯科として治療する医院もあり、厳密には決まっていません。ですので一般的な歯科医院に通われている場合は流れで移行してくれますし、小児歯科専門の歯科に通われているなら「これからは普通の歯科医院さんに通って下さいね」と言われると思います。

③矯正歯科
主に歯並びの矯正治療を行うための専門的な科目です。歯科医師には矯正歯科治療を行う方もいますが、出来れば矯正歯科治療を専門としている先生に診てもらうことを奨めます。
最近の歯科医院では、月に1~2度、矯正専門の歯科医師をお招きして『歯並び相談』を行っているところが多いです。おおよそ無料なので何軒かのクリニックを回って色々な治療方法や考え方を聞いてみることを奨めます。

④歯科口腔外科
主に口腔内の外科的治療(オペ)の分野を指します。親知らずの抜歯やインプラント治療、顎関節治療における外科的治療もこの科目に入ります。


この段階で、歯科医師にも得意分野と不得手(あまりやりたくない)な治療があるのは理解しておくべきです。
つまり、「野球が上手い人は存在しない」のと同じで「野球という分野でピッチャーというポジションが上手い、打撃が上手い」ということと同じです。「良い歯医者」ってそもそも言葉がおかしいのです。

・一般的な虫歯の治療が上手な先生
・歯周病治療に力を注ぎ、得意としている先生(専門か得意かは別)
・義歯、補綴が上手な先生
・矯正を専門としている先生
・小児歯科を得意、専門としている先生

つまり、自分に求める治療して欲しい箇所に対して適した先生を探す方法を持っているかが「良い歯医者を見つける本当の方法」と言えます。

それでは、次にそれらを見つける方法をお教えしていきましょう。

ホームページで判別する方法:経歴

自分の治療箇所に最適な歯科医師または歯科医院を見つける方法は、第一にはホームページです。
ここでは、ホームページに力を注いでいない医院はヤバイです。
21世紀において、医療情報を明確に患者側に公開する意識もない歯医者は選ぶ価値もないです。インフォームドコンセントって言葉知ってんのか?って感じです。

「昔からある良い歯医者さん」であっても今回は「良い歯医者を見つける本当の方法」なのでこれらは一般の方がwebや情報の中で検索しても出てこないので選考から外します。

おしゃれなホームページには気をつけましょう

そうなんです、ただオシャレなホームページというだけで騙されてはいけません。歯科医院経営者の多くは美容師経営者っぽくなってきてる傾向があります。
開業時などに「スゲぇオシャレなホームページを作ることだけに熱意を向けちゃってる」という方も少なくありません。むしろ多い。

カッコいいけどこの文章、ライターが書いたんでしょこれ?という歯科医院は危険です。なぜなら患者さんに自分の治療や治療方針を真剣に伝える気がないからです。
ただ患者がくればいい、それがホームページという考えの先生、多いです。

その際にもっとも注目すべきはホームページの院長の経歴のページです。
ここでの情報量の多い少ないのは危険。

・学歴、経歴書いていない
・セミナーとか最近の勉強姿勢が見えない

もちろん少なくても良い先生はいるでしょう、ですがあくまで今回は一般の皆さんが歯科医師を選定する方法を書いているのでこれを読んでいる先生にはスミマセンと言うしかありません。

院長の経歴ページで、補綴(ほてつ:欠けたり失った歯を歯科の材料や入れ歯などで人工的に歯を補うこと)を専門的に学んできた方や、矯正歯科の専門的なこと、インプラントのことなど、出来るだけしっかり書いている先生は自分の治療分野をしっかり患者さんに伝えようという意識の高さとも言えます。
そっちを選びましょう。

ただし、インプラント治療についてはかなり奥が深く、上顎・下顎(上下の歯・あご)でもインプラント治療の難易度は大きく変わります。さらに持病や成人病(糖尿病など)を患っている患者さんの場合ケースは変わります。さらにインプラント治療は噛み合わせの問題も大きく関わってきますのでインプ埋入は上手でも噛み合わせ治療の知識が微妙…などは本末転倒です。ここでは書きたいこと、考え方が様々ですので私も敵を作りたくないので省きますが、やはりインプラント治療を行うのであれば施術数やカウンセリング、出来ればいくつかの歯科医院でお話を聞いてみることを奨めます。自費治療においてセカンドオピニオンを受け付けない歯科は、歯科知識に乏しい方は選ばないほうが宜しいでしょう。

症例数は確かに選択する上で大きく優先する事項ですが、それよりも自分の基礎疾患などをきちんと把握してくれて、リスクとデメリットを説明してくれる先生を選びましょう。
CTレントゲンがない歯科医院でのインプラント治療は勧めません。

矯正で言えばセファロ(レントゲンの矯正専門の機能)がないところも選ばないには越したことがありませんし、矯正歯科には専門医が臨床指導医に呼び方が変わりました。

公益社団法人日本矯正歯科学会

 

矯正の先生の種類は上位から、

・矯正指導医(前・専門医)
・指導医
・認定医

で、認定医が一番多いですが注意すべきは、

・歯を抜くことを選ぶことが多い先生
・なるべく抜かない先生
・臨機応変な先生

なんですが、自分のお口の中は自分だけのオリジナルです。誰として同じ人はいませんので、なるべく複数の矯正相談でお話を聞くべきです。
金額や見た目、特にマウスピース矯正は安くて始めやすいですがトラブルも多く耳にします。最終的には自己判断ですから後悔のないように選びましょう。

特にお子さんは、アタッチメントも外れることがあります。来月まで診てもらえない…というケースも考えられるので小さいお子さんの場合は矯正歯科医が常駐している医院、または一般の歯科医での診てくれる先生のいるところにするのがベストです。
※これを言うとけっこう嫌われるんですよ。

ホームページで判別する方法:症例

厚生労働省の医療広告ガイドラインの変更によってホームページは院内掲示板扱いではなく「広告」として見なされるようになりました。
ここで一部の方は症例写真「ビフォー・アフターは違反だ」と勘違いしているようですが、それは間違いです。

症例写真において

・金額(1歯あたりの+上限金額)もしくはその症例写真の金額
・症例写真の治療期間
・メリット、デメリット
・副作用
・治療回数

などをしっかり記載すれば問題ありません。
これは現在、厚生労働省のもとでホームページの監視体制が強化されており、それを見つけて注意してくれる専門の会社があるのです。そこから違反している歯科医院には注意が来ます。ただしこの違反はあくまで注意なので、とてもありがたく、明確な修正点をあげてくれるので、私自身もいくつかの歯科医院さんのホームページ修正をしています。

ですので、症例写真を上記のルールに基づいてしっかりと記載されている歯医者さんは選ぶ価値があると言えます。ですが上記のデメリットなどを書いていない歯科医院はヤバいです。
逆に上記が変更されていない場合は…内容によって判別が難しいですが、一般の方は書いている歯科医院を選ぶことが無難です。

ホームページで判別する方法:機材

歯科医院を選ぶ上でやはり重視しなくてはならないのが機材です。
車と同じで古いものより新しいもののほうが良いですが、それがすべてではありません。ですが一般の皆さんが出来るだけ良い歯科医院を選びたいというニーズは普遍的なものだと思いますので、これがある歯科医院を選ぶと良いと思います、というのを書きます。(2020年10月7日現在)

表面麻酔・電動麻酔
「表面麻酔」これは麻酔注射を打つ時の「痛い」を緩和してくれる歯茎に塗る麻酔です。
「麻酔の前に注射が痛くないように塗る麻酔を打ちますね~」
という一言をくれる先生がいたら、それだけで僕だったら信頼しちゃいます。

[電動麻酔]これは麻酔を温かくして一定の力で注入してくれる電動麻酔はありがたいものです。
私が通っていた歯科医院では電動麻酔ではなくホチキスみたいな一瞬「パチン!」とする麻酔を使ってました。一瞬なので痛くはないですが、そういった麻酔の注射もあります。

どちらもあれば「ホームページに書いてあると選びたくなる嬉しいツール」です。

口腔外バキューム
感染症予防対策が必要とされる昨今、歯科医院では歯を削るときやお口の中にバキュームを入れて水を吸い込むときにどうしても飛沫粒子が出てしまいます。
ここで飛沫粒子を横から捕集してくれるのが口腔外バキュームです。これは今、飛ぶように売れていて自分で自作する先生もいらっしゃるほどです。

診療所に1台というのが常識でしたが、最近ではユニット(治療台)の備え付けで全台導入されているようなクリニックもあります。要チェックです!

ホームページに感染症対策が書いていない歯科はヤバいです。
どんだけ医療従事者としての意識低いんだ?飲食店だって書いてるぞ?と思います。

個室環境か隣りとユニットがしっかり区切られている
やはり飛沫粒子や医療現場と言う見解ではこのご時世ある程度の距離や遮るものは欲しいところです。個室(そうはいってもバックヤードはつながっていても)の診療室は安心感があります。もちろん清掃をいつも以上にしっかりしているかどうかが分かれば最高です。ホームページに感染症対策のページがあるかどうか、ユニットなどをしっかり除菌しているかどうかが分かれば選ぶ基準は高まりますね。

[選考基準]
・個室または区切っている
・個室ごとに空気清浄機がある
・治療する場所に口腔外バキュームがある
・換気が良い

歯科ユニットウォーターライン除菌装置ポセイドンを導入している歯科医院はけっこうお勧めです。実は歯科医院って入り口から高くなっていることがほとんどですが、治療用ユニットのために床下15㎝くらい高くて、下は水回りになってます。

確か2022年2月頃にとある機関からこれらの商材が国が定めた基準をきちんとクリヤーしているかの基準期間が出来ると聞いています。特に次亜塩素酸水などの効果が定かではないものは、きちんと機関が出来るそうです。

滅菌器(オートクレーブ)クラスB
最近の歯科医院は歯科器具はおおよそ全てパッケージングして滅菌していますね。安心、安全を求める上で衛生的な環境づくりは歯科医院の意識の高さであるとも言えます。特に滅菌器(オートクレーブ)にはヨーロッパで定められたヨーロッパ規格EN13060というものがあり、性能要件とそれに付随するテスト方法が規定されています。
規格EN13060ではクラスB、クラスS、クラスNという3種類の滅菌クラスがあり、その中で唯一クラスBだけがすべての計上の被滅菌物(固形、中空物、多孔体、一重包装、二重包装)を滅菌できるとされています。

[選考基準]
・一般的には外からは分からない
・ホームページにアピールされていたら◎
・ホームページに滅菌の記載がない医院は△
・グレードは高いに越したことはない

歯科用CTレントゲン
これについては通常の治療ではデジタルレントゲンでこと足りるので、使わないのに選ぶ基準にする必要はありませんが、CTレントゲンは通常のレントゲン以外にも3D撮影が可能なレントゲンです。これは親知らずやインプラント治療、矯正歯科治療では治療に大きく貢献してくれます。骨密度や骨の水分量、神経の位置までしっかり把握できるので、そのような治療をする場合はCTがある歯科医院をお勧めします(CT撮影は自費の医院もあります)。

写真はRF社NAOMI

[選考基準]
・親知らず、インプラント、矯正治療をするならマスト(セファロの記載チェック)
・通常の治療はデジタルレントゲンで十分
・CT撮影は自費の場合がある
・ホームページにCTレントゲンの説明がある◎

マイクロスコープ:歯科用顕微鏡
根幹治療(歯の根っこの治療)など、人間の目では見えづらい小さなところも明確に映してくれるマイクロスコープは細かい歯科治療に大きく貢献してくれます。導入されている歯科医院はあまりありません。
拡大鏡はマストです。

[選考基準]
・あればあったほうが良い
・小さな虫歯は拡大鏡で事足りる場合がほとんど
・使っている人は勉強熱心(な、ような気がします)

・でも、使っているなら使っている歯科医院を選んだ方が絶対に越したことは無い
・歯科衛生士にも使用させる歯科医院があるらしい
※これはすごいと思う。元取れるのかな?

 

感染症予防対策の旨がホームページに記載されている

デリケートな時代です。書いてもアンチはいるし書かなくてもダメな時代です。
ただ、やっぱりしっかりと感染症予防対策をしているということをホームページに記載してくれている歯科医院は信頼につながります。


さて、以上ここまでが「良い歯医者を見つける本当の方法」ですが参考になりましたでしょうか?
これでも書き足りないくらいです。ですのでここからは番外編です。けっこう長い文章なので飽きてくるかと思いますが、数回に分けて読むことをお勧めします。

追記:本来はこんなブログ書きたくないのですが、あまりにひどいブログを発見したんで、まぁそれよりは…良いと思います。

歯科衛生士というお仕事

これは先に書きます。

[選考基準]
・歯科衛生士のいない歯科医院は×

・歯科助手に歯科衛生士業務(クリーニング:歯石除去)をさせるのは法律違反×
→「あなた衛生士?」と気になったら聞いてみましょう

・エアフローを導入している
→保険適用外ですが歯石多い人はお勧め

・DHが審美的な施術や自由診療を提案してくれる
・手鏡を使って施術前・後を見せない、説明しない、アドバイスも綺麗になったことも一緒に喜ばない、磨き残しの指導をしない歯科衛生士は私はその歯科医院はもう行きません。だってその本人のレベルを正せない、接遇も改善できない歯科医院のレベルが高いはずないと思うからです。仮に高くても行かない。

歯医者さん選びに、歯科衛生士のお仕事は切っても切れない重要な項目です。
歯科医院では、主に歯の治療を行う歯科医師に対して、歯石除去などスケーリングと呼ばれる歯のお掃除のプロがいます。それが歯科衛生士です。

歯の健康管理は、そもそも治療終了からスタートと言っても過言ではありません。つまり虫歯と歯周病の予防が最も大切で治療した歯については定期的な歯科検診がマストです。
そもそも虫歯の治療における再発リスクは80%以上です。保険診療における銀歯などの再発はほぼ100%ではないでしょうか?ってか100%です。1度虫歯になると、初めはちょっと削ってレジンと言うプラスチックを埋めて直しても数年でポロっと取れたり、むし歯が大きくなって負のスパイラルになります。

ですので、しっかりと定期的に歯医者さんに通い、歯科衛生士さんに普段磨ききれない部分の指導(自分のついつい磨き残す部分などを指導してもらえる)や、毎日のブラッシングではどうしても磨ききれないで付着してきてしまう歯垢や歯石を除去してもらわなければなりません。

ここで歯科衛生士さんがどんな機材を使っているか、どんなセミナーを受けているかをホームページに書いている歯科医院は信頼に足りると思います。特にエアフローを導入している歯科医院などは歯科衛生士さんというお仕事にしっかりと力を注いでくれている歯医者さんと言えます。
※エアフローにも甲乙、種類があります。

あとは患者さんに対する歯科衛生士枠の時間も歯科医院の善し悪しを判断する上で少しだけ重要です。
これを書くとイラっとする歯科医院経営者の方もいますが、歯科衛生士枠の時間を30分で終わらせるか45分または60分でしっかり取っているかどうかも判断基準の1つです。

歯科衛生士側としてはたっぷり時間を取って、しっかり患者さんにケアしてあげたいというDH(歯科衛生士のことをDHと言います)が多いですが、経営者サイドは出来るだけ患者さんを多く回したいというのも本音です。
ここが経営者とDHがぶつかりやすい要因の1つですが、結果としてどちらも正しいので経営面からみれば保険内診療で長くじっくりやるより、自由診療でしっかりと良い機材できちんと行うほうが双方の見解と患者満足度を考えれば良いのではないかと思います。ただ患者さんも全ての方が「高くても良い治療」とは限りませんので、その辺はやり方次第だと思います。
平均的に歯のお掃除は1回~2回で終わらせるところが多いです。多いところで4回(上下左右4回に分ける)という歯科医院もあります。
ここは保険点数との兼ね合いもあるので(+そこに対する人件費)もあるのでなんとも説明しがたいですが、次回に行くときに4か月目に入ると毎回初診料が掛かります。それ以内だと再診になるので治療費は安くなります。嫌がられますが。笑
もしくは、「か強診」である歯科を選ぶことです。

基準としては、歯科衛生士がたくさんいる歯科医院は良い歯科医院の傾向が強いです。
※学べない環境では良いDHは辞める、続かないから。

歯科技工士という重要な仕事

入れ歯や技工物は、歯医者さんの先生が作っていると思っていませんか?
基本的にそれらは歯科技工士という技工物を作る専門の方がいるんです。歯医者さんでは患者さんの歯型や技工指示書を歯科医師が設計して、それを技工士が製作し納品するというのがポピュラーです。

歯科医院によっては技工所を院内に設けている所や、歯科助手兼任で歯科技工士を雇用している歯医者さんもけっこうあります。技工所が院内にあれば、おのずと患者さんへの納品は早くなります。おおよそ完成物は歯科医師が患者さんに装着して細かな修微はその場で行うので一般的に皆さんはあまり知らないお仕事だと思いますが、良い(相性の良いという意味でも)歯科技工士と組むというのは治療満足度における大きな要因の1つになります。

セレックというツールについて書いてあるブログがありましたが、セレックは院内でセラミックなどの技工物が3Dスキャナーを通じて比較的簡単にスピーディーに使える道具です。ですから使いこなせるのであれば技工物を依頼する時間とコストが省けます。良いものです。
ですが良い歯医者さんを選ぶ基準としては重要ではありません。

セレックというものを通して先行するのは難しいです。ただ、歯科医院に技工士がいて…というなら強みになりますし、歯科医師だけ…というなら診察する患者数をコントロールし、自費治療メインにしているのであれば歯科医師の疲労度や労働強度を考えれば良いものです。ほかのブログで書いている方がいましたが、セレックの有無は良い歯科医院を選別するに対象にはなりません。

[判断基準]
・普通外からは分からない
・技工士がいる、技工所がある◎
・セレックあるとカッコいいけど良い歯医者の断定材料にはならない

美容関連を行う歯科医院はダメなのか?

さらにどこかのブログに美容関連の商材を扱う歯科医院は悪いみたいなことを書いてありましたが、まったくもって歯科医院業界を理解していないと思います。

歯科医院経営において、多くの歯科医師はご結婚されてから開業という方がとても多いのです。
これに対して、重要なのは奥さまのチカラ。これは医院経営の未来を大きく変えるからです。
特に、

1.奥様が歯科医師
2.奥様が歯科衛生士
3.奥様が一般の方で医院を手伝っている
4.奥様は魔女

の場合が挙げられます。

おおよそ、2と3において美容分野での商材を導入される医院が多いような傾向にあると思います。もちろん美意識の高い医院経営者の方がこれらを取り入れるケースも多くあります。

普通に考えて、新しい歯科医院を開業!と想像してみてください。
歯科医師として最大限に考えるのは今まで勤務医の時に使っていたツールの最新版を導入すると思います。その上で最新版を扱うのか、扱えるのか?
今まで現場ばかりで関心のなかった受付のアポ(予約帳)も今まで通り手書きのノートにするのか、ネットを使ったものにするのかもわくわくしながら悩みます。

これらを奥様と相談する中で、やっぱり歯科業界には魅力的な審美や美容、健康にまつわる商材がたくさんあるのです。ですので、いちがいに「美容関連やってる歯科は商業目的ばかりだからダメだ」という考えは一方的すぎます。差別化としてよいと思います。

ただし、本題は「良い歯医者を見つける本当の方法」ですので、これらのニーズがあなたにあった場合においてのみ「良い歯医者」になると思うので治療ニーズにおいてこれらが導入されているからと言って歯科医院の善し悪しの判断材料にはならないと思います。
ですが、これは医院経営において難しいところなのですが、いざ開業してもなかなか患者さんが集まりにくいクリニックというのは一定数必ずあるのです。もちろん歯科医院も経営ありきですから、患者さまのニーズを多く取り入れるという見解から商材を増やすというのは普通のことです。ですので、美容商材があるから歯科医院の善し悪しは関係ないと思います。

私個人的には歯周病のケアにもなるサプリとかは非常に好きです。デンタルエステもすごく好きです。


以上になります。

賛否両論はあるかと思いますが、普通に「良い歯医者を見つける本当の方法」として一般の方が自分に適した歯科医院を探すには、

・治療の内容を明確にする
・その治療に最適な歯科医師を探す
・判断は院長の経歴、学会、セミナー等の参加記録
・歯科器材
・ホームページが新鮮な情報かどうか
・歯科衛生士の情報が多く掲載されているか
・症例写真が最新の医療広告ガイドラインに乗っ取って記載されているか

だと思います。

個人的には電話に出るのが遅い歯科医院はあまり好きではありません。
ちなみにこれを書くことを勧めてくれたアーティスト・Hibikilla君に感謝いたします。
ちなみに奥様が女性が輝いて働ける託児所付きエステサロンMAMARIBAを開業したというので歯科業界はこれは一見にしかず、このようなビジネスモデルは歯科でも大きく取り入れられていくのではないでしょうか?

長文、お読みいただきまして有難うございました。

2020年10月11日加筆・変更
2022年1月23日加筆・変更

2022年6月追記

肝心なことを書いてませんでした。
一般の方向けなのに、失礼しました。

今回は【なるべく分からない、良し悪しが選別できない人でも良い歯科医院を選べる方法のいくつかの考え方】で書いていますが、

歯科という保険診療の分野は他の医療機関と違ってしっかりとした治癒、治療は目的として考えられていません。歯科という分野での保険治療は最低限、マジで最低限しばらくは使えりゃいいだろ?という目的で治療制限が定められています。

つまり、その中で歯科の先生はそれぞれ持てる最大限の治療技術を発揮しようと頑張ってくれています。よく、何も知らない情報リテラシーの低い人が、
「あの歯医者、高かった」
って耳にしますが、施設基準や治療内容で金額は多少変わりますが、基本的に保険内診療はすべて国が定めた保険点数で治療内容が決められているので、そういうズルは出来ません。基本的には。

あと、

僕も人のことは言えませんが、歯に関しては保険適用外の治療が1番だと思います。
特に、欠損した歯については、ブリッジも部分入れ歯も絶対に歯には良くない(当たり前だ、隣の歯に負担を掛けたり削ったりするんだから)、インプラント一択。
でも、お金がね。なかなかね。

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