意味のない無駄な試み

歯科医院でよくありがちなのが、意味のない定例ミーティングと院長の「他のクリニックでもやってるから〇〇をやろう」という半年も持てば良い思い付きの前向き姿勢の無駄ワーク。

これ、さも患者さんに喜ばれるとか集患につながるとか思いがちで始めてみますがスタッフからすれば面倒臭い仕事が与えられるだけだし、結局何の効果や反響も出ないから辞めてしまう…というのがアルアルではないでしょうか?

意味のないミーティングと院長の思い付き

実際、ブログを始めよう!インスタグラムを始めよう!
〇〇さん、その責任者をお願いしますね!

なんて言い始めたら終わりの始まりです。私がその医院のスタッフだったら次に働くクリニックを探し始めます。
だって、何のために?自分に何のメリットが?どこを着地に始めるの?と思ってしまうからです。

そもそも歯科医院の多くの経営者は自分を媒体とした、感情と技術が一体化したビジネスモデルなので、検証や仮定、数字や理論をあまり考えて経営をしていません。普通の企業や中小企業では考えられません。それでも経営者と提供する医療というが、自分の手先とその延長線上に雇用者がいるから成り立つのですが(これは美容院さんや個人のエステサロンなどにも共通します。整体院さんなども)、患者数(顧客数)が多くなればなるほど、競合があればあるほど、経営者は「思い付き」で何かを始めようとしますが上手くいくことはあまりありません。
せいぜい、スタッフが何の感情もなく継続してくれるだけです。

つまり、箱モノ行政と同じです。
箱モノ行政とは、行政が施設開発に頼った街づくりです。つまり、建物を作れば上手くいくという妄想ありきの無計画な計画ということです。

これらは歯科医院経営でも見られるのですが、箱(新しい医院)を作ってから人を募集して分院展開をしようとして失敗するケースによく似ています。

では、どうすれば意味のあるミーティングや、院長の思い付きが上手くいくように出来るのでしょうか?

経営は着地から考えなさい

図でいうところのピンクのほうが今回は分かりやすいかと思います。

歯科医院でよく見かけるミーティングは、先月の患者数や点数、自費の売上報告、患者さまからの声、多くはその程度ではないでしょうか?
学級会のグループ報告よりひどいですよね?「だから何?それを報告して何の意味があるんですか?」と言いたくなります。

そもそもミーティングって、何のためにやるのですか?というところからツッコみたくなります。まぁDisりもほどほどにして説明に入ります。

1.まずは戦略的な未来の結果をビジョンとして共有しなさい

まずは、それを行うことによって未来にどんな結果を出したいのかを明確にすべきです。
普通、会社でミーティングを行う理由は目標達成のための日々の経過や報連相、進捗を報告します。会社は明確な目標を立てますから1年を4半期に分けて3か月ごとに目標達成の経過報告や、それに対して目標達成における上方修正や下方修正があります。歯科医院の多くのミーティングにはそれがありません。だから意味がないのです。

・1年後にどのような結果が欲しいのか?

まず、この着地をデタラメでも良いから決めてしまうことが大切です。

2.3か月ごとに目標を数値として分割する

次に重要なのは、数値を追うために何が必要かを考えることです。
ですが1年間、何の計画性もなしに走り続けることは無謀というものです。経営は駅伝のようなものですから、出来る限り目標までの道のりを細分化し、その都度確認して何が必要か?何に予算を掛けるべきか?何を省いていくかを検証しなくてはなりません。
ですので、企業のように4半期に分け、3か月ごとに検証していくことを勧めます。ここで気づく方もいるかと思いますが、人事評価も同時に行うことが働くスタッフのモチベーション管理や昇格・降級・査定がしやすくなります。働く側にとっても短いスパンで評価対象をしてもらうほうがヤル気にもつながります。むしろ、ここでダメな社員やスタッフは勝手に辞めてくれるので経営者にとってはメリットしかありません。

3.期間の戦略と達成するための戦術

ダメな思い付きとは、「他の歯科医院もインスタやってるからインスタやろう」「フェイスブックやろう」という「何を達成するために?」が無い思い付きです。働く側として言えば、これが1番シンドイ経営者の嫌がらせです。スタッフからは「はいはい、また始まりました~(疲)」と思われること200%です。
むしろ、「キッズとお母さんたちに喜ばれるようにインスタやろう」のほうが、よっぽど明確でヤル気が湧きます。まぁ、それも続けるのはシンドイですが。
だってそれ、もう仕事じゃないじゃん。

ですので、
・20代から若い世代を狙って審美の自費売り上げをHPとSNS経由で年間60万円を達成させる

などの目標があれば、4半期+準備期間2か月だとして「すべきこと、考えるべきこと」が明確になる訳です。
3か月ごとで15万円なら、見えない数値ではありません。ですが均等に割って計画すれば難しいかもしれません。第1四半期は10万円、第2・第3四半期は15万円、第4四半期は20万円とするのです。その中で中間決算報告や本決算などで目標をさらに上げる上方修正や、目標が難しい場合に改めて下方修正により現実的な目標を追っていくことが重要になります。

4.目標達成のために必要なツールを考える

「インスタやろう」「フェイスブックやろう」という頭の悪い行動は辞めましょう。
「患者数を〇〇人増やす」「自費を〇〇万円達成させる」ために予算を出し、「インスタはどうか?」「フェイスブックはどうか?」「Youtubeでアピールはどうか?」など、目標のために戦術(何で戦うか?)を決めましょう。

ダメな先生の思い付きとは、敵もゲームも決めていないのに「ライフル使おう!」「ソード使ってみようよ!」と訳の分からないことを言っているのと同じです。やるなら個人で楽しんでください。もともと商用目的で発生しているアプリケーションやSNSではないですから。

大切なのは仕組み

これでイメージはつかめたと思います。
これらを行うことで、初めてミーティングに意味が出てきます。目標達成に対する途中経過の報告とPDCAが何をすべきかが明確になるからです。

さらに重要なのは、目標にはカネを出しましょう。
カネも掛けずにタダだから始めようというのは愚の骨頂。下調べにも、目標にも達成にもすべてカネを掛けるのが経営です。

目標には、常にリーダーや経営者が参加することも重要です。人に任せて対価を得ようとするのはダメです。結果が欲しいなら、経営者はしっかりと参加しながら人材を人財に育てることが重要です。

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